メルクマール

うちの高校にはマラソン大会は無かったですが、1年生のときに山岳縦走がありましたね。同じ班の僕以外は、みんな運動部の体力バカたちで（スポーツ枠で入学した生徒が集められたクラスだったので）、死ぬ思いでついて行った覚えがあります。　

終わってみると、うちの班は全校で4位で、「お前がもっと頑張れば3位以内で表彰されてた」と言われたけれど知らんがな！　文化部なのに脱落しなかったことをむしろ褒めてくれ！　とか思ったことを、久しぶりに思い出しました。

このところ内容の濃い回が続いたのですが、今回は本当に、事件の起こらない日常でした。でもこの作品は、それでいいのだと思えます。キャラたちの日常をホノボノと眺めたり、それで自分の高校時代のことを思い出したりするアニメだから。この娘たちも、こういうことが思い出になって将来思いだすんだろうな、とまるで実在の人物のように考えてしまいます。

日常を描くことがキモなので、この作品にとってディティールは枝葉ではなくて根幹です。今回、さわ子先生の運転シーンに注目していました。「コースの下見をして、学校に帰るところなのよ」と喋りつつ車線変更をするのですが、ルームミラーを見て、ウインカーを出して、左のドアミラーを見て、という細かい動作が描写されています。さすがのディティールですね。

ただし、微妙な違和感もあるのです。左折のために車線変更をして、そのまま減速して止まるのですが、ここで加速するエンジン音が入るのは変だなと。でも絵では、ハンドル操作による横Ｇで、荷物が倒れる描写がされており（これも丁寧ですが）、その加速感を出すために効果音で表現したかったのでしょうね。ここではリアルさよりも直観的な分かりやすさを取ったということか。

今回、体操服で横から描写、というシーンが多かったので、どうしてもサイズが気になってしまい。見た感じ、澪＞紬＞唯＝律　ですね。なんとなく紬がいちばん大きいイメージでしたが。

梓、憂、純の3人組が楽しそうに会話するのを、澪がほほえましく見ているシーンが印象的でした。そういう機会は、これまであまり無かったのかも。世代交代を感じているのかもしれないな。次回はサブタイトルが「先輩！」ということで、またそのあたりのエピソードがありそうで楽しみです。

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