メルクマール

今回目立ったのは、なんといっても平野コータ君でしょう。当初は高城沙耶に引っ張られているだけだったのに、ガンマニアだったおかげで主導権を握りました。”オタは身を助ける”と言いますし。

釘打ち機（ネイラー）に目を付けたのは沙耶の手柄ですね。昔はトンカチでカンカンと釘を打っていたわけですが、今は住宅建築などではネイラーでプシュプシュと釘を打ちます。普通はエアコンプレッサーが動力で、ホースがつながっています。

コータが使っていたのはガス燃焼式の強力なタイプで、コンクリートに鋲を打つためのものですね。たぶん右の写真のタイプだと思います。太さ3ミリ、長さ38ミリの鋲をコンクリートに打ち込めるということで、確かに、当たると死ねるかもしれません。

本来のネイラーは安全装置が付いているので、釘を打つには先端を押し付ける必要があり、空中で発射することができません。でもコータは改造して安全装置を外したのでしょうね… りっぱな銃刀法違反です。そもそもコードレスのネイラーは銃刀法スレスレなので、認可を受けた機種しか使えません。

沙耶が攻撃に使ったのは、ちゃんと映りませんでしたが、音からして振動ドリルでしょう。刃を回転させつつ振動させることで、コンクリートでも穴をあけることができます。これも十分な殺傷能力がありそう。そう考えると、電動工具はかなり物騒ですね。

孝たちは、消火用のホースでゾンビを撃退しました。学校にあるものを使って戦う、という展開はなかなか燃えます。

全員が集合した時に、沙耶が急に取り乱しましたが、気持ちはわかる気がします。自分の手でゾンビを殺してショックを受けているところに、呑気にあいさつなどしていることで頭に血がのぼり、それによって抑えていたパニックが蘇ったのでしょう。

僕は以前、バイクで事故って大怪我したことがあるのですが、そういう大事の直後って妙に冷静なんですよね。それが生き残るための本能だからだと思いますが。でも少し遅れて、大変なことになったと気が付きます。彼女たちもそういう状態なのでしょう。

一方で、コータや毒島先輩は妙に生き生きしています。彼らは、こういう乱世で本領を発揮するタイプの人間でしょう。

1話目がすごいインパクトだったので、2話目は少し落ち着いた印象で、人物の紹介が主でしたね。これからはこのメンバーで脱出するのでしょうか。でも外もゾンビだらけだろうに、どうするのかな。依然として目が離せない作品です。

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