『伝勇伝』という略称は『銀英伝』を思わせますが、まさに『銀河英雄伝説』を彷彿させる展開。伝説の勇者の伝説 第2話 『英雄と寝ぼけ男』 の感想です。
1話目は、よくあるライトファンタジーかなと思ったので、感想はスルーしていたんですよね。木曜日は既に感想を2本書いていますし。でも2話目で急に重厚なファンタジーになり、これは数日遅れでも感想書かなきゃと思ったのでした。
で、『銀英伝』ですが、あれも主人公(の一人)であるラインハルトが、大元帥として軍を率いているところから始まります。そしてその後、少年時代の回想になり、その生い立ちはシオンとそっくりですね。貴族なのだけれど、他の貴族からは下賎だと忌み嫌われている。なので軍人として、実力でのし上がろうとする。
シオンがライナに手をさしのべ、「俺が王になって世の中を変えるから、お前も付いて来い」と言うシーンがありますが、それとそっくりのシーンが『銀英伝』にもあります。ただ、『銀英伝』では、そう言われた相手のキルヒアイスは、ラインハルトに尽くすことを誓うのですが、ライナは振ってしまいましたね。
ライナは、『銀英伝』で言えばヤン・ウェンリーのタイプです。ラインハルトの敵陣営で、もう一方の主人公ですが、有能だがやる気がなく、、でも体制への不満は強い、というところはよく似ている。、『銀英伝』のファンであれば、ラインハルトとヤンが組めば最強だろうな、と一度は考えるものですが、それを実現していると言えるかもしれません。まだ実現していませんが。
そんなわけで、、『銀英伝』ファンにはいろいろツボだと思うのですが、そうでない方にももちろん楽しめるでしょうね。むしろ、『伝勇伝』が楽しめた方は、『銀英伝』もお薦めしたいです。アニメは本数が多いので(外伝も含めれば162話)、小説がいいかもしれません。最近、復刊されていますね。
で、話を伝勇伝に戻しますが、今回はそういう、シオンの志や、そのための努力などを描きつつ、フェリスの飄々としたところや、キーファの健気な様子がスパイスになっていて、躍動感のある展開でした。いろんな人々の行動が、うねりとなって歴史を作っている、という。 特にフェリスは好きだな。颯爽と現れて、なぜか手には団子、というのが演出も含めて凄く良かった。1話では掴みどころが無いなと思ったのですが、それが魅力なんですね。
過去編を今後どれくらいやるのか分からないですが、ずっとやってもいいんじゃないかと思うくらいです。やはり、何も後ろ盾の無いところから、自分と仲間の力を信じてのし上がっていくのが面白いと思うんですよね。ベルセルクしかり、グイン・サーガしかり。そういうパターンのファンタジーは大好きです。そういう展開に、大いに期待しています。
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