メルクマール

OPをリピートしまくって、本編が見られなくて困るんですけど。大和が主砲を撃ち、芳佳が大和の横をすり抜けるまでが凄くかっこよくて、何度も見返してしまいました。その他のパートも、”空を飛ぶ爽快感”が表現されていてとても良いでしょう。歌手が１期と同じなのも、イメージが統一されていていいですね。

監督の高村さんはOPにこだわりがあるようで、１期ではOPは変わっていないように見えて、何回も微調整をしていたようです。OPって大事ですよね。

Ａパート冒頭の戦闘もよく動いています。二人ペアでの動きが強調されているのは、１期の最終回からの流れでしょうか。戦術の幅が広がりそうです。

今回は、予備役になって戦場を離れた芳佳が、再び戦場に戻るお話でした。あれだけ反対していた坂本が、「私、守りたいんです！」の一言で説得されたのはアッサリしすぎている、と思う向きもあるかもしれませんが、僕は坂本の気持ちが分かる気がしますね。

軍人は、軍に入った時点で戦場で死ぬことは覚悟するべきです。上官も、部下を死なせたくないという理由で戦場から遠ざけるのは、えこひいきでしかありません。必要なら”死ね”と言うも同然の命令しなければならないのが軍の上官です。　

でも、芳佳は坂本に連れられて、なんとなく戦場に来ただけで、”軍人になった”という自覚も覚悟も、最後まで無かったんですよね。さんざん命令無視の独断専行をしていたのは、自分のことを軍人だと思っていない証拠です。

芳佳をスカウトしたのは坂本で、そのことに責任を感じているのでしょう。芳佳には軍人としての”覚悟”はないので、”死ね”と命令することはできない。だから戦場にいるべきではなく、普通の女の子として平和に暮らすべきだ、と。

でも芳佳は、例によって独断専行で坂本の元に来て、「守りたいんです！」と言いました。その一言で、坂本は気付いたのでしょう。確かに芳佳は軍人としての”覚悟”は無いかもしれない。でも、自分の力を仲間のために役立てたくて、そのためなら危険な戦闘も厭わないという”覚悟”はちゃんとあるのだ、と。　

それは、何も知らない芳佳を戦場に連れていった”責任”から、坂本が解放されることでもあります。彼女は笑って、喜んで芳佳を受け入れました。本心では、また芳佳と一緒に戦いたいと思っていたでしょうし。

そんなわけで、物語の再開にふさわしい第1話でした。１期でも、クライマックスの展開には難がありましたが、キャラクターを描くドラマはとても上手かったんですよね。2期も期待通り、楽しませてもらえそうです。

二式飛行艇が登場したのは嬉しかったな。日本が世界に誇る高性能機です。水上機は大きなフロートを持つので、普通は陸上機よりも大幅に性能が劣るものですが、二式飛行艇は陸上機にも負けない速度と、日本軍機としては異例な強武装、さらに長大な航続距離を併せ持つ、ほとんどオーパーツのような機体でした。現在に至っても、これ以上の性能の大型飛行艇は無いと言われています。
軍事マニアに嬉しい描写がちらほらあるのも、この作品の魅力です。 紫電改についても書きたいですが、それはまた後日。

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