メルクマール

原作ゲームは未プレイで、予備知識はありません。”カンパネラ”はイタリア語で”鐘”なので、この世界はイタリア語圏が舞台でしょうか。”エルタリア”は橋によって本土とつながれた小さな島で、貿易都市ということで、ベネツィアがモデルな気がします。ベネツィアを空から見るとこんな感じで。

ベネツィアは中世の頃は独立国（共和国）で、貴族院政治が行われていました。元首（公爵）は大貴族から選挙で選ばれます。エルタリアが独立国だとすれば、カリーナは大貴族か元首の娘なのでしょうね。

”クラン・オアシス”というのが舞台のようですが、クランとは本来は”血族”の意味です。でもオアシスの連中は血族には見えません。オンラインゲームの用語で”クラン”というのはあり、これはプレイヤーがゲーム内で作るグループのようなものです。クランに入ると、クラン専用のチャット回線が使えるようになり、パーティー（一緒にプレイする仲間）を募ることがやりやすくなるわけです。オアシスも、たぶんそういう”冒険者組合”みたいなモノなのでしょう。

チェルシーは”神殿騎士団”に所属しているとのこと。これは”テンプル騎士団”がモデルなのでは。キリスト教の修道士からなる騎士団で、当初は十字軍のために結成された義勇軍的なものだったのだけれど、次第に政治的・経済的に権勢を強めていきます。

テンプル騎士団は、その絶大な経済力から”歴史の影で暗躍している”というイメージがあり、悪役に描かれやすいですね。”フリーメーソン”と並んで、陰謀史観の常連です。
例えば『アサシン クリード２』というゲームでは、主人公がベネツィアの貴族の息子で、敵勢力がテンプル騎士団です。中世のベネツィアやフィレンツェの街がそっくり再現されていて、街をうろうろするだけでも楽しいゲームですよ。

話がそれました。で、この世界での”神殿騎士団”がどういう立場なのか気になりますね。今のところ、友好的に見られているのかな。　”アーティファクト”とやらの護衛をしていましたが、翻訳すれば”人工遺物”で、キリスト教で言う聖遺物（アークとか）みたいなものでしょうか。あるいは何らかのマジックアイテムか。

でもこの世界には”魔法”が無いか、あまり一般的では無いようです。アニエスの人形を見ても、だれも魔法とは思わず、オートマタ（機械じかけの人形？）という説明に納得していました。

さて、１話はとりあえずキャラ紹介という感じでしたね。レスターがモテモテなことはわかりました。彼はアイテム制作者ということで、レオナルド・ダ・ヴィンチがモデルなのかも。ベネツィアにも居たことがあるはずだし。ダ・ヴィンチは若い頃はイケメンとして知られていて、やはりモテモテだったそうです。でも特定の女性と付き合わず、生涯独身だったので、ホモ疑惑もあるようで。

また話がそれましたが、絵はなかなか綺麗で、”異世界”がうまく描写されていたのではないでしょうか。ただ流星群のシーンは、流星が作り物っぽくてイマイチでした。『宙のまにまに』みたいなのを期待してしまったのは、ハードルが高かったかもしれません。

ともあれ、それなりに今後が期待できそうな幕開けです。ファンタジーは好きなので、なるべく感想も書きたいと思っています。

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