最後まで怒涛の展開。いちばんうしろの大魔王 第12話 『おしまいは完璧?』 の感想です。
「魔王は神が創ったもの」というのは前回ネタバレされていましたが、その目的は分かりませんでした。人類を滅ぼすため、だったのですね。厳密には、人類を別次元か何かに移す(再誕?)みたいですが、望一郎と阿九斗はそれを拒否しました。
二人の目的は同じですが、手段が違うんですよね。望一郎は神を支配しようとした。阿九斗は神を滅ぼそうとした。「神なんかに頼る生き方はよくない」というのが阿九斗のポリシーだからです。
望一郎は、自動律の女性を好きになり、彼女のためにという気持ちでやってきたのだけれど、自動律からは拒否されてしまう。「あなたの役割ではない」と言われていましたが、つまり「タイプじゃない」と言われているも同然でしょう。 だから、望一郎が「女運の違い」と自虐的に言ってましたね。阿九斗はなんだかんだで女性たちに助けられているし、自動律からも選ばれたけれど、望一郎は一人ぼっちだったわけで、気の毒な気もします。
決着はまぁ、世界改変オチ(夢オチの一種)ということで強引でしたが、続き物なので仕方ないのでしょう。原作もこうなのかな? 「自動律」が何なのかは謎のまま。時間も記憶も操る力を持っているようなので、神というシステムを作った人(の代理人?)なのかもしれないな。髪飾りも謎のままか。
勢いで押し切ったという感じですが、楽しんで見られたと思えます。ハーレムものでしたが、阿九斗は惚れてしまう男でしょう。普段は優しくて控えめだけれど、実は固い意志を持っていて、めっぽう強い。特に今回は、阿九斗のかっこよさが際立っていました。
女性キャラも魅力的でした。まんべんなく人気が出たのではないでしょうか。でもやっぱり、ころねかな。最近出番が少なくて残念でした。
少し残念だったのは、阿九斗の「神嫌い」はちょっと極端な気がして、どうしてそうなったのか、もう少し説明が必要だったと思えます。そうすれば、この物語のテーマ性がもっと引き立ったでしょう。「神なんかに頼らずに、自分の意思で生きるべきだ」という。 そのあたりは2期に期待、かな。あるといいんですけど。
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後半の展開は不評でしょうし、2期は難しそうですね(笑)
恐らくですが、自動律たるけーなは大和が語るように神を掌握するのに必要な役割も持っているようです。
そして神は魔王を創り、魔王は自動律と単一契約を結んで世界を破壊する。
となると自動律には滅びた世界を再構成する役割があるんじゃないでしょうか。その機能の一部を以て他者が持つ阿九斗の認識を書き換えたと。
けーなが大和を拒絶する理由はちょっと弱いというか、悲しくなりますね。
魔王という既存の役割を重視したかのような返答。厳密にはあのセリフ部分て自動律の意志なんでしょうが、やはり役割として選ぶのではなく男性として選んで欲しかった気がします。阿九斗側も「僕の物語を剥ぎ取ってくれる人だから」と役割面での選択に取れる発言があって少し残念。
やはりこういうシチュエーションでは「この人を選ぶなんて非合理的かもしれないが、好きなんだからしょうがない!」というバカっぽさが熱いと思うのです。
また「女運」発言も皮肉の度合いが増します。
阿九斗が魔王というのが学園入ってからではなく(ある程度秘匿されつつも)生来から認識されていて、避けられ虐げられていたとしたら「神という物語への反抗心」や「けーなへの共感」も説得力を持ったかもですね。
好きですが残念、という評価が一番相応しい作品でした。
キャラ多いのにちゃんと立ってて、小ネタや掛け合いも面白かったんで尺を取るのは難しくない。
だからピー助と対決までを書き込んで1期、今回までをじっくりと2期にしたら良作と太鼓判を押せるくらいの作品になったと思います。
メイン脚本は『ウルトラマンメビウス』で古参ウルトラファンのツボを突きまくった赤星さんでしたし、作画も評価の高い所がありましたから、これはスタッフというより企画レベルでの問題だったような。
神達は自分達が死んだ後世界の外に在る世界に生命として転生すると信じていて
そのために今の世界(物語)を終わらせようとしています
SF的には上位、下位世界(著作世界)に近いんじゃないですかね
自動律は、よくわからないですね。確かに、破壊するのが魔王なのに対して、再生するために必要なのかもしれません。そのためのコンビだと。
大和は、自分を男性として選んで欲しかったのかもしれませんね。
自動律が阿九斗を選んだ理由が、使命からなのか、好きだからなのかは不明です。確かに、はっきりしてほしかった気はします。
2クール使ってしっかりやって欲しかった、というのは全く同感です。登場人物や陣営の多い複雑なストーリーに加えて、”神と人間”というテーマを語るには、1クールは短すぎたと言わざるをえません。僕はそれでも楽しめましたが、振り落とされた人は多かったでしょう。
■ホウメイ さんコメントありがとうございます!
人は神様を信じることができますが、神様は何を信じればいいのか、という話かもしれませんね。自動律は、神様が信じる”神”の使いなのか。
そしてその宗教が、自分たちの世界の造物主がいるという”上位世界”というのはありそうです。
2クールだったら日常回をいれるなどして緩急をつけれたのではないでしょうか。どっちにしても結構楽しめたと思います。
原作は未読ですがまだ未完ですよね?この手の未完のラノベや漫画をアニメ化するのはどうにかして欲しいものです。ある程度区切りがいいところでアニメ化するならまだ良いのですが・・・。
今のご時勢、オリジナルのアニメを作るのはリスクが高すぎ、原作付きに走るのでしょうが。
萌えアニメとして見ていると、小難しくて分かりにくいと思えるかもしれません。2クールあれば、そういう方も救えたかもなぁと思います。
未完になるのは、ある程度仕方がないですね。極論すれば、アニメは原作の販促のためにやっているので。アニメだけで回収できなくても、原作が売れればよいという計算です。
だから、僕はオリジナルアニメは応援したいと思っています。今季ならABやナイトレイドですね。
ともあれ、それなりに決着をつけたのではないでしょうか。恋愛関係は全く進展していないけれど。