メルクマール

音無の記憶が無いことは、設定上の重要なキーなのだと思っていたのですが、そうでもなかったと。彼もまた「努力したけれど報われず、志半ばで死んだ」のでした。これまで過去話のあったメンバーと共通しています。やはりこの世界は、そういう人を集めているのでしょう。

音無は、「自分のために何かしたい」という欲望が薄いのでしょうね。だから目的もなく生きてきたけれど、「人のため」であれば生きる目的を見つけることができたのでした。妹のために頑張ったし、妹を失った後は、医者になって人々のために尽くそうとした。

そしてこの世界でも、主体的に動いてはいないけれど、仲間のために生きようとしています。天使（かなで）に声をかけたのも、彼女を不憫に思い、手助けしたいと思ったからでしょう。今回、惚れたかなと思える描写はありましたが。

僕はこの学園は、”天使”を選抜するためのものと予想しているのですが、音無は天使に一番近い存在かもしれません。

ゆりは、音無とかなでが接近しているのが、あまり面白くないようにも見えますね。嫉妬している？　ゆりがなぜ、音無にこだわるのかは不明です。特に意味は無いのかもしれませんが。

ぬし釣りのシーンで、かなでが分身したように見えました。右のシーンですが、残像…には見えませんよね。

この世界では、イメージすれば物を作れるとされています。武器がそうだし、かなでのガードスキルもそうですね。それを発展させれば、自分の分身を作ることもできるのかも。かなでは戦線のメンバーを守るため、「ぬしを倒す自分自身」を強くイメージして、それが分身として実体化したのかもしれません。

そうなると、かなでが二人存在することになります。ラストに現れたもう一人の天使がそれなのでしょうか。でもなぜゆりと戦っているのか。いろいろ不明で、先が読めないのでワクワクさせてくれます。

このところ、すっかりゆりではなくてかなでがヒロインのようですが、たぶんそうなんでしょうね。主人公の名前は”結弦”で、楽器をイメージさせる名前ですが、それと対になるのが演奏を意味する”かなで”です。彼女が正ヒロインでよいのでしょう。

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