メルクマール

シリーズの冒頭でアキラは記憶をほとんど無くしていて、途中でミナのことは思い出したものの、まだ断片的に抜け落ちていました。　そして今回、記憶を失ったキッカケの出来事を思い出したわけですが、それでもなお、アキラはミナとの約束を守ることを誓います。「オレの姫様は、あんただけだ」と。子供の頃の無邪気な約束が、これで本物になったと言えるでしょう。

そしてミナも、命あるかぎり一緒にいることを誓いました。悠久の時間を生きる吸血鬼にとって、人狼と過ごせる時間は刹那に過ぎないかもしれないけれど、「この誓いは永遠」というミナの言葉は良かったですね。

というわけで、「ひとつの約束の物語」というテーマで綺麗にまとめたと思えます。シリーズ構成の吉野さんの手腕でしょう。謎は残ったものの、”テロメア”や”神祖の遺産”について、それなりの説明はしました。

ストーリーとしては、総集編前の中盤までが面白かったな。ミナの真意が不明なことによるサスペンスもあり。後半はボチボチでしたが、雰囲気は良かったかと。

キャラクタにあまり思い入れが出来なかったのが、残念なところ。ミナがヒロインですが、僕の守備範囲よりも（見た目が）幼すぎて。　由紀やメイド隊に期待していましたが、あまり活躍しませんでした。生徒会長をフィーチャーするくらいなら、彼女たちのエピソードが欲しかったところです。3話がとても良かったので、ああいうコメディ風味の回がもっとあっても。

そんなわけで、7話までは傑作、全体を通したら佳作、というのが終わってみての感想です。惜しい気もしますが、楽しませて頂きました。

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