メルクマール

この作品は、キャラデザの類似性もあり、当初は『けいおん』と比較されることが多かったと思います。僕も、ああいう”部活もの”を、軍隊に置き換えてやるのかなと思っていました。でも最近、あまり『けいおん』と言われなくなったのは、人間関係が明らかに違うからでしょうね。あちらは同世代でワイワイやる話でしたが、この作品は軍隊なので階級があり、”年長組”と”年少組”ではっきり分かれています。　どちらかといえばホームドラマと言えるかもしれません。年長組が両親で、年少組が子供と置き換えても成り立ちそう。　

そんな幸せな家庭に、変化の兆しがあるようです。リオがなにやら悶々としており、フィリシアが苦言を言うほど。それは”子供たち”にも伝わっていて。

今回はクレハとクラウスの回ですが、影の主役はパンツ、、ではなくてリオだと思うのです。彼女自身は特に活躍していませんが、クラウスの活躍を見て、「憧れの存在であるために、ヤセ我慢も必要だ」ということを感じ取ったはず。悶々としていた気持ちが上向いたようで、これをキッカケに、前に進むことができそうです。

カナタとクレハの、リオへの接し方の違いも印象的でした。クレハは盲目的に憧れているだけですが、カナタは音楽を通じてリオと繋がっているので、リオの心の迷いを敏感に感じ取っています。”リオの理解者である”というカナタの役割が、今後重要になるのではないでしょうか。

”ミラクル・クラウス”は撤退戦の英雄らしい。銀河英雄伝説のヤン・ウェンリーみたいですな。「負け戦にこそ英雄が必要」とはヤンの皮肉ですが。　こちらのクラウスは、少佐なのに”一介の通信兵”ということで、度重なる戦争の恩賞で、階級がインフレしていることを物語っています。

クラウスのサイドカーは、BMW R75ですね。でもあれ、厳密にはサイドカーでは無いのです。サイドカーとは、オートバイの横に無動力の側車を付けたものですが、BMW R75は、側車の車輪とオートバイ側の後輪とがシャフトで繋がっていて、その二輪で駆動します。なのでオートバイではなく三輪自動車であり、悪路の走破性が非常に高いのでした。以上豆知識。

タケミカヅチはワイヤーアンカー射出機を装備してるのか。コードギアスのスラッシュハーケンを思い出します。ナイトメアフレームは、スラッシュハーケンを打ち込んで方向転換したり、高いところに登ったりというアクションが特徴的でした。タケミカヅチは戦車というより、ロボットと見たほうがいいのかもしれないな。この手の装備の元祖はボトムズでしょうか。

あと3回か4回ということで、そろそろ結末に向けてのエピソードが始まるでしょうか。今回はその序章だったと思えます。タケミカヅチが砲台として使えることがわかったので、今後も活躍の場がありそうで楽しみにしています。

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