メルクマール

これまで、カーチャの過去についてはまったく語られず、あの性格がどのように形成されたのかが気になるところでした。我侭に育てられたからなのか、あるいは何か辛いことがあったのか。

今回初めて、カーチャが自分語りするシーンがありましたね。まず、美由梨が自分を可愛がることについて、自分は飾り物にすぎなくて、利用価値が無くなれば捨てられるのだ、と漏らしていました。愛情や友情などを一切信じていないらしい。

兵士たちに襲われそうになったときの、「所詮人間なんてこんなもの」 という台詞は、人間の本性をまったく信用していないことを表しています。人間なんて、自分の欲望のために他人を平気で犠牲にするものだという信念があるのでしょう。それは一面の真実ですが、でもそればかりではないはず。

「夜と霧」という本があります。悪名高いアウシュビッツ収容所について描いた記録文学ですが、これは極限環境での人間の醜さが描かれていると同時に、そんな環境でも人間としての尊厳や優しさを失わない、崇高な魂があることも描かれているのですね。これを読むと、人間も悪くないのかもと思えるのでした。

辻堂美由梨が、見かけによらず「崇高な魂」があることを示しました。　家柄を鼻にかけているけれど、それに伴うノブレス・オブリュージュ（高貴な物の義務）も心得ているようで。　また、いじめられていた？桂木華も、危険を冒して助けにきました。そんな彼女たちを見て、カーチャは少しは人間を信じる気持ちになったのかもしれません。

今のところ、カーチャはサーシャと連携するつもりはあまり無いようですが、学園の友人たちと交わることで、だんだん変わっていくんだろうなと。そのあたりが見所でしょうね。サーシャはすっかりまふゆの料理で手なづけられて、丸くなってしまったので。

”ナトリウムのクェイサー”の存在が明らかに。ナトリウムは水と激しく反応して、水素ガスと水酸化ナトリウムになります（2Na＋2H2O→2NaOH＋H2）。水素は爆発性だし、水酸化ナトリウムは皮膚などのタンパク質を溶かすので劇物。　なかなか強そうなので楽しみでしょう。

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