メルクマール

前半、通常のアニメのほとんど1話分が、とがめと七花の会話であり、さすがに少し眠くなりました。まぁ面白いんだけれど、声を上げて笑うほどでもなく。

でもこれがあったので、後半が盛り上がったとは思えます。前半は茫漠とした砂漠でのとりとめない会話なのに対して、後半は狭い部屋が舞台で、一触即発の雰囲気であり、非常に閉塞感があります。この密度の違いが、物語にドライブ感を与えているでしょう。1時間モノならではの作りかもしれません。

狭い部屋といえば、ああいう狭い屋内の戦闘（閉所戦闘：CQB）に、普通の日本刀は向いていません。かなり長いので、室内で振り回すと何かに当たってしまうし、振りかぶると天井に刺さってしまう。そうなると命取りです。新撰組はCQBに特化していたので、普通よりもかなり短い刀を使っていました。

銀閣は居合いの名手ということで、刀がちょうど届く広さの部屋に陣取って、必殺の一太刀を浴びせることで、その不利を克服していました。でも盲点があり、上から襲い掛かる七花に対して剣を降ることができなかった。居合いには振りかぶる動きは無いし、そもそも屋内では無理だからです。なかなか、納得できる決着でした。

無刀流はCQB向きであり、あの部屋が戦場だという時点で、七花には勝算があったのでしょう。七花の戦闘センスが印象的ですが、一方でとがめはまだ”奇策士”としての力を発揮していません。今のところ”可愛い担当”ですが、今後いいところを見せてくれることを期待します。

しかし、”舐めてよい”というのはなんとも。かなりエロチックなシーンを、さらりと描写するのは西尾維新らしいところで。二人が今後、どこまで行っちゃうのかも楽しみにしておきます。

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