メルクマール

「鬼斬り役の目覚めは、人とあやかしの均衡を崩すもの。生かしておけば、また人のためにと称して殺しにくる。（中略）私たちは、ただ静かに暮らしたいだけなの。」

しずくの言葉ですが、これをそのまま信じるなら、鬼（あやかし）は何も悪いことはしていなくて、鬼斬り役こそが平和を乱す悪者、ということになります。

実際、平安時代などでは、時の権力者（朝廷）が、邪魔者を排斥するために、”鬼”のレッテルを貼って弾圧したと言われています。たとえばたたら場の人々。たたら場は昔の製鉄所で、大陸から技術を持って渡来した人々の末裔ですが、特殊技能者ゆえに、朝廷の威光に屈服しないところがありました。なので”鬼”と呼ばれ、朝廷から弾圧されたという説があります。鬼の武器である棍棒や刺股は、本来は製鉄の道具というわけです。

朝廷の命に従い、鬼を討ったのは陰陽師なので、”鬼斬り役”は陰陽師の末裔なのかもしれません。鬼（あやかし）が単純な悪役ではなく、鬼斬り役が善玉とは限らない、という構図は興味深いですね。

あと、「カキ氷を食べたので威力が３倍」というのも微妙に面白かった。たぶん、しずくが術を使うには”温度差”が必要で、カキ氷でそれが強化されるのでしょう。竜巻なども、暖かい空気と冷たい空気が急激に混ざり合う時に発生するわけで、つまり温度差が動力なのです。

という考察もしつつ、水着サービス回として楽しめました。水を怖がるひまりや、わざとらしく抱きつく凛子など、ヒロインの可愛いところが出ていたのでは。主人公の優人は没個性的ですけどね。名前の通り、優しいだけの男という感じで、もうちょっと何か欲しいところです。

しずくの件が解決しないまま、次回はさらに新キャラ投入らしい。彼女が”新たな刺客”なのでしょうか。

細かい話ですが、OPの最後のカットが、1話はひまりが制服姿だったのが、2話では体操服姿になっていて、ポーズも違います。毎回変えるのでしょうか。”ひまりのアプローチに凛子がキレる”というシチュエーションなので、だんだんアプローチが過激になると面白いな。

ポチッとして頂けると励みになります！↓