なるほど、これは騎士道物語なんだな。 ソードアート・オンライン 第9話 『青眼の悪魔』 のレビューです。
片手剣なのに盾を持たず、せっかく作った新しい剣をなぜか使わない。 後から考えれば、そこから導かれる答えは一つですが、気づかなかったのが悔しいですね。 二刀流かぁ。
キリトの普段の戦法は、機動力を生かしたヒットアンドアウェイ(一撃離脱)ですが、あのボスにはそれでは埒が開きませんでした。 それで少しづつ体力を削っても、こちらの体力が減る速度のほうが速いからです。
そこで二刀流を開放しましたが、普段のヒットアンドアウェイとは違って、足を止めてコンボ(連打)を叩き込むという戦法でしたね。 コンボ発動中は相手をのけぞらせることができるようなので、当たっている間は安全だとも言えますが、コンボが途切れるとこちらにも硬直時間があるはずで、そこで攻撃を食らえば大ダメージは必至です。 リスクが高い技であり、キリトがこれまで使わなかった理由の一つでもあるのでしょう。
せっかく勝ったのに、アスナはキリトが死にそうになったショックから、なかなか立ち直れないようでした。 一度は「もう死ぬに違いない」と確信して、恐怖を味わったのでしょうね。 これによって、キリトが自分にとって大きな存在であることに、気づかされたように見えます。
キリトがアスナをどう思っているのかは、いまいちわかりませんが、対等な立場でパーティが組める初めての存在ではあるのでしょう。 血盟騎士団団長の挑発に乗ったのも、それを簡単には手放したくなかったからです。 また、彼の天然女たらしの本性がああ言わせたとも思えます。
キリトとアスナは、ゲームがスタートした当初からの知り合いですが、2年の月日が経過して、互いの境遇がずいぶん変わったのが面白いですね。 キリトは相変わらず一匹狼なのに対して、アスナは最強ギルドの幹部で、ほとんどお姫様のような扱いです。 ゆえにお姫様と放浪の騎士という、典型的な騎士道物語のフォーマットになっています。 騎士道物語であれば、ここから手柄をたてて王に認められたり、あるいは自身が王に登りつめるために出世するストーリーになるのですが、キリトはどうでしょうか。
しかし、ゲームで死ぬと本体の人間も死ぬという、そんな非人道的な状態で2年も経過するというのは、ちょっと不自然ではないでしょうか。 現実世界の親や警察は何をやってるんだという。 それについて思うところ(自分なりの説明)はあるのですが、機会があれば書きたいと思います。
ポチッとしていただけると励みになります!↓

キリトが双剣を使えるのを隠してたのは、周りに自分だけ双剣を使えることでまたビーターみたいに呼ばれる事をどこかで恐れてたのかもしれませんね!?
これからどうやって騎士・キリトが篭の中のお姫様・アスナを助けるのかが楽しみですo(^o^)o
1話で説明があったとおり、強制離脱させたり怪しい動きをすれば脳を焼かれるのですから。
詳しくは不明ですが、茅場をとっ捕まえたところで警察ではどうにもならないのでしょう。
話の内容はまったく違いますが、1期の神のみぞ知るセカイみたいな主人公みたいな感じに思えます。
神のみでは、1期では主人公の能力が存分に発揮され、最初は好調に攻略していくのですが、2期になると同じ攻略方法では攻略できず、落ち込み、考え込むようなシーンもありました。メルクマールさんもここで書かれていたかと思います。
キリトの場合はそういう状況になるのでしょうか。どこかで必ずこういうスランプなどに直面するシーンがあってもよさそうなのですが、まだ9話だしまだまだ先なのかな
どうもキリトが好調すぎたので気になってしまいました。
血盟騎士団団長との決闘は、単純にアスナの取り合いと受け取っておられる感想ブログさんが多いですが、私にはどっちかというと団長のキリト自身に対する興味に見えました。
手元に置いて見てみたい、て感じの。
KOBのメンバーは団長自ら一人ひとりスカウトしてきてるらしい(8話より)ので、単に戦力となるプレイヤーのヘッドハンティングの一環かも知れませんが。
キリトがそれを受けたのも、実はアスナのことはさほど関係なく、KOB団長にどこまで自分の力が通用するか試してみたいという理由に見えます。
だって、どっちに転んでもアスナと一緒に居られるのには変わりませんからw
ギルドは窮屈だしトラウマあるしで、出来れば加入は勘弁というのは本音ではあるでしょうが。
もちろん、周囲から妬まれないように、特殊スキルを隠したかったという理由はあるでしょう。でもそれだけではなく、リスクが高くて主義に反するからという理由もあったように思えます。
なんにしろ、必殺技は盛り上がりますね。
■GGGさん、コメントありがとうございます!
脳を焼かれるという説明は承知していますが、2年も経っているのだから、プロトコルを解析するなり、サーバーを書き換えて「全員ゲームクリア」という条件にしてしまうなり、やり方はいろいろあるように思えます。
そうなっていないのは、なにか裏があるのではと思うのですよね。
■鮭茶漬けさん、コメントありがとうございます!
主人公の挫折と、そこからの復活を描くのもドラマの盛り上げ方で、アクセルワールドがまさにそれですよね。
でも一方で、めっぽう強い、敗北を知らない主人公を描くのもそれはそれでアリだと思えます。「グイン・サーガ」がそれですね。あれも騎士道物語でした。僕がこの作品が好きなのは、「グイン・サーガ」の雰囲気も感じるからかもしれません。
■とどさん、コメントありがとうございます!
血盟騎士団の団長は、アスナを取り戻したいというよりは、キリトをあわよくばゲットしたいと思っているのでしょうね。無理やり取り戻したところで、あまりメリット無いでしょうし。アスナはいずれにしろ去るのだから、あそこでキリトを挑発したのは、ヒースクリフとしては損の無い賭けだったと言えます。
キリトはあの挑発に乗る必要は無かったはずですが、あえて乗ったのは、アスナにいいところを見せたいからなのか、自身過剰だからか、あるいは何か考えがあるのか、気になるところです。相手は攻略組のトップなのだから、キリトはそれなりに一目置いていると思うのですけどね。